薬を使っている人には注意が必要
グレープフルーツそのものは、人体に有害な成分は含んでいません。
ですが、その成分が様々な薬や抗生物質の効果を妨げたり、逆に薬の作用を強めたり、副作用を引き起こすことがあります。
持病のない健康な方なら問題ありませんが、現在なんらかの疾病により通院している、または何か薬を常用している方は注意が必要です。
念のためグレープフルーツダイエットは行わないのが一番ですが、どうしてもやってみたい方は、必ず医師や薬剤師に相談の上で行ってください。
影響を及ぼす可能性のある薬(例)
グレープフルーツの成分に影響を受ける薬の一部を照会します。
◆薬の効果、効き目が強くなりすぎるもの
- 「高血圧治療薬、降圧剤(カルシウム拮抗薬)」
→治療薬の成分を強め、血圧を下げ過ぎて、めまいや頭痛、起立性低血圧などの症状を引き起こしたり、心拍数が増加するなどの症状がでることがあります
- 「狭心症治療薬(カルシウム拮抗薬)」
- 「アレルギー治療薬」
→(例)気管支喘息発作を止めたりアレルギー性鼻炎・じんましんのときに用いられる「テルフェナジン(製剤名:トリルダン)」の血中濃度を上げすぎて、心室性不整脈といった心臓系の副作用が起きる可能性があります
- 「免疫抑制剤」
- 「睡眠薬(トリアゾラム)」
- 「抗がん薬」
- 「抗血栓薬」
- 「ホルモン剤、経口避妊薬、サプリメント(エストロゲンを含む医薬品)」
→グレープフルーツにはエストロゲンを分解する酵素の力を弱める働きがあるため、血中エストロゲンの濃度が高くなり、血管が詰まる「血栓症」のリスクが高まります
- 「エンドセリン受容体拮抗薬」
- 「抗精神病薬」
- 「抗てんかん薬」
- 「気分安定薬」
- 「高脂血症治療薬」
- 「片頭痛治療薬」
◆薬の効果、効き目が弱まるもの
- 「風邪薬」
- 「アレルギー治療薬(フェキソフェナジン)」
- 「抗ヒスタミン剤(フェキソフェナジン)」
- 「抗生物質(シプロフロキサシン、レポフロキサシン、イトラコナゾール)」
- 「ベータブロッカー(アテノロール、セリプロロール、タリノロール)」
- 「免疫抑制薬(シクロスポリン)」
- 「抗悪性腫瘍薬(エトポシド)」
グレープフルーツの成分による影響は、長いと10時間ほども持続するといわれています。
よって薬といっしょに摂取しなければ安全というわけではありません。
薬を服用するときは必ず水を使って飲むように心がけ、前後半日はグレープフルーツの摂取を控えるようにしましょう。
※肥満や糖尿病の人はダイエットのためにグレープフルーツ等の糖度の低い柑橘類を勧められることが多いので、何らかの薬を常用している場合は特に注意しましょう。
《参考サイト》
「知っておきたい食品と薬の相互作用」
「アライブ!サプリメントカフェ」
その他の注意点
- グレープフルーツダイエットで生のグレープフルーツを使う場合、スーパーなどで売られているものは表面に薬品処理がされている場合も多いので、皮は使わないか、使うにしてもよく洗ってからにしましょう。
- グレープフルーツの果汁は肌への刺激が強ので、敏感肌の人は注意しましょう。
- 肌に塗った場合、すぐに紫外線が当たらないようにしましょう。
- グレープフルーツを含むミカン科の精油(アロマオイル)は、紫外線に反応して肌に炎症を起こしたり、色素沈着を起こして黒いシミ跡ができることもあるので、直接肌に付けた状態で日光に当たらないようにしましょう。
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